2021.05.08
医師の節税

節税しながら資産を形成!医師と相性抜群の「iDeCo」とは?

ideco

 収入が高水準である医師にとって、「節税」は一般の方以上に重要な意味を持ちます。

課される税率が高いため、所得控除額が同じでも免税額が大きくなるためです。

よって、医師の資産形成において節税制度を上手く利用すれば、資産拡大のスピードを格段に早める効果が期待できます。

また、医師は「退職金の少なさ」にしばしば悩みます。

医師の平均勤続年数は5.3年と報告されており、労働者平均の12.1年より約7年も短いのです。

これは医師の転職回数が多いことが原因ですが、短い勤続年数は退職金を減額させます。

そのため、退職金に期待ができない医師は、各人が意識してリタイア後の資産を形成しなければいけません。

もし、「節税効果を享受しつつ、退職後の資産を形成できる制度」があったらど思いますか?

医師であれば、利用しないだけ損ではないでしょうか。

今回テーマの「iDeCo」は、まさに「節税と資産形成」をかけ合わせた制度です。

医師のような高収入の職種が利用すれば、より大きな恩恵に与れます。

ぜひ本記事で「iDeCo」に興味を持っていただき、節税をしながら効率的な資産形成に取り組んでほしいと思います。

医師におすすめ「iDeCo」ってなに?

 iDeCoの正式名称は、「個人型確定拠出年金」といいます。

「年金」というワードが入っているとおり私的年金の一つで、「年金3階建ての3階部分」と言えば分かりやすいでしょうか。

もう少し噛み砕いて表現すると、「自分でつくる年金制度」ということです。

公的年金の場合、一般的には毎月の給与から掛け金が天引きされ、自動的に老後受け取れる年金が積み上がります。

一方、iDeCoの場合、まずは「自分の意志で」制度を利用するかを決めます。

そして、毎月自分で決めた拠出額を積み立て、金融商品を購入します。

具体的な商品としては、「投資信託」「保険」「定期預金」の3種類がiDeCoの対象です。

最終的には、金融商品を運用することで得た利益と拠出元本を、60歳以降に受け取ることができます。

ここまでをまとめると、公的年金が「国による強制加入の年金制度」なのに対し、iDeCoは「任意で始める年金制度」と表現できます。

iDeCoは任意で始めるぶん、毎月の拠出金額や購入商品など、自分で選択する内容が多いという特徴があります。

医師こそ利用すべし!「iDeCo」のメリット3選

「iDeCoは節税しながら資産形成が可能」「医師こそiDeCoを活用すべき」と述べてきましたが、その具体的な理由はどこにあるのでしょうか。

ここでは、iDeCoを医師にすすめるメリットを、3つのポイントから解説したいと思います。

毎月の拠出金額が「全額所得控除」対象

「所得控除」という節税ワードを聞いたことはありますか?

所得控除とは、「所得から一定の金額を差し引く制度」のことです。

日本の税制度では、労働対価である所得額に応じて「所得税額」と「住民税額」が決められます。

そのため、所得が多ければ多いほど納税額も増えるのです。

医師の納税額が多い理由はここにあります。

所得控除には、「扶養控除」「医療費控除」「配偶者控除」など、14種類の控除があります。

iDeCoの場合、「小規模企業共済等掛金控除」という所得控除に該当します。

例えば、毎月2万円をiDeCoの拠出金額として設定した場合を考えてみましょう。

1年間では、2万円×12ヶ月=24万円の金額が必要ですが、この24万円が全額所得から控除される仕組みになっています。

おそらく多くの医師が該当するであろう、課税所得金額900万円~1,799万9,000円の場合、所得税率は33%です。

また、多くの市町村の住民税は10%です。

そのため、所得税額24万円×33%=7.9万円、住民税額24万円×10%=2.4万円の節税になるわけです。

もちろん、拠出金額が増えるほど、税率が高くなるほど節税効果も大きくなります。

iDeCoが「資産運用しつつ節税できる」と言われる理由は、ここにあります。

運用益は「非課税」対象

NISAについて解説した記事(投資するなら絶対使おう!NISAの基礎と、医師におすすめの活用法 )でもお伝えしましたが、株式などの運用益に対しては20.315%の税率が課されます。

一方、iDeCoの投資枠で運用した利益は「非課税」対象です。

そのため、運用益をまるまるみなさんの儲けにすることができます。

当然ですが、利益が増えれば増えるほど、非課税のメリットも増大します。

「納税額を少しでも減らしたい」と考える方は、ぜひiDeCoの投資枠で資産を運用してはいかがでしょうか。

受給する時も「所得控除」の恩恵がある

毎月拠出、運用した年金は「60歳」以降に受給できるようになります。

受給する場合は、「退職金」のように一括で全額受け取る方法と、「年金」のように定期的に複数回に分けて受け取る方法の2種類から選択できます。

いずれを選択した場合でも、受給時には控除を受けることができます。

つまり、退職金の場合は「退職所得控除」が、年金の場合は「公的年金等控除」が適用されるのです。

これら控除を利用すれば、納税額を減らすことが可能です。

まとめ

「iDeCo」は、節税をしながら老後の資産を形成できるお得な制度です。

特に医師という職業は、所得税率が高いことから、高い節税効果を享受できます。

投資に興味のある方であれば、ぜひiDeCoの投資枠を使って投資を始めることをおすすめします。

また、転職が多い医師の場合、退職金に大きな期待はできませんが、iDeCoで個人年金を積み立てれば老後も安心です。

iDeCoは投資の側面もあるため、注意すべきポイントがいくつかあります。

しかし、上手く利用することで、資産形成の効率を格段に高めてくれるでしょう。

読者のみなさんも本記事をきっかけに、iDeCoを始めてみてはいかがでしょうか。


著者 広下 若葉

現役医師ライター。

麻酔科医として勤務する一方、ライターとして数々の作品を執筆。

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