投資という漢字を分解すると、「資本を投げる」と書きます。
つまり、投資とは「現在のお金を投じることで、将来的にリターンされるお金を増やす」行為なのです。
では、投資先にはどのような商品があるのでしょうか?
投資の経験がない方でも、「株式投資」「債券投資」「投資信託」「コモディティ投資」「不動産投資」など、名前くらいは聞いたことがあると思います。
医師が投資を始めるにあたり、大きな壁になるのが「費やせる時間」です。
投資資金が潤沢であっても、時間が確保できないために、最初の一歩を踏み出せない方が多いのではと推察します。
そこで今回記事では、医師におすすめの投資先として「投資信託」を解説しています。
「投資信託」であれば、忙しい医師でも着実に資産を拡大できますし、何よりも手間がほとんどかかりません。
「仕事に忙殺されがちでも可能な資産形成」をコンセプトに、実際に投資信託を運用している筆者が、分かりやすく解説します。
投資の目的は「資産を増やすこと」につきますが、利益を上げる仕組みはどうなっているのでしょうか。
実は、すべての投資の利益は「インカムゲイン」か「キャピタルゲイン」のいずれかに分類されます。
「インカムゲイン」とは、投資商品を保有し続けることで手に入る利益のことです。
もっともイメージしやすい「インカムゲイン」といえば、「不動産の家賃収入」でしょう。
不動産オーナーは「賃貸物件」という投資商品を保有し続けることで、「家賃収入」という利益を得ることができます。
また、株式投資の一種である「高配当株」や「優待株」も、「インカムゲイン」の代表例です。
これらも株式を保有し続けることで、「配当金」や「優待券」という利益を手にできるのです。
「インカムゲイン」の最大のメリットは、「頻繁な商品売買が不要」なことです。
優秀な投資商品を見つけ購入さえしてしまえば、あとは保有し続けるだけで定期的な利益が約束されます。
投資商品の売買には相当の労力が必要なため、保有し続けるだけでよい「インカムゲイン投資」は忙しい医師に向いた手法といえます。
「キャピタルゲイン」とは、投資商品を売買することで手に入る利益のことです。
投資と聞くと「安く買って高く売る」をイメージする方も多いと思いますが、「キャピタルゲイン」はこれを体現化した投資手法になります。
今回の「コロナショック」では、市場全体の株価が急落しました。
このような株安のタイミングに株式を購入しておくことで、株価がV字回復したときに大きな儲けを手にできるのです。
「キャピタルゲイン」は、「インカムゲイン」よりも大きな儲けに期待できます。
一方で、狙いが外れた場合には大きな損失をこうむる可能性もあり、ハイリスクな側面を有します。
また、「キャピタルゲイン」は商品の売却を前提とした手法なので、売買のタイミングをうかがう必要があります。
投資と一口に言っても、さまざまな商品が存在します。
「株式投資」「不動産投資」「コモディティ投資」「ETF」など色々ある中で、「医師には投資信託」と言われる理由はどこにあるのでしょうか?
「投資信託」の概要などもあわせて解説したいと思います。
「投資信託」を初心者向けに解説するとき、「株式や債券の詰め合わせパック」という比喩がよく用いられます。
「投資信託」では、投資家が出資した資金を運用会社が集め、投資家に代わって株式や債券を運用してくれます。
このとき対象となる金融商品は、世界各国の株式や債券に分散投資される特徴があります。
通常の株式投資で分散投資をする場合、投資家自身が個々の商品を購入する必要があり、手間も資金もかかります。
そのため、個別株式での分散投資は容易ではありません。
加えて、購入後の定期的なリバランスや、場合によっては売却を考慮する必要があるため非常に煩雑です。
対して「投資信託」では、運用会社が自動的に資産を運用してくれます。
しかも運用をするのは「資産運用のプロ」。
投資初心者の方が運用するよりも、確実に優れた運用成績を残してくれるでしょう。
心筋梗塞の治療を循環器内科専門医に任せるように、資産運用はプロの運用会社に任せることをおすすめします。
「投資信託」の運用に際して、みなさんがすべきことは「商品を選択する」だけです。
運用する商品さえ決めれば、あとの管理は運用会社に任せられます。
運用開始後は時々資産の増減を確認するだけでいいので、忙しい医師でも投資に取り組めるでしょう。
言いかえれば、最小限の労力で最大限の成果に期待できるのです。
また、「投資信託」は少額からの運用が可能で、毎月コツコツ投資をする「積立投資」にも適しています。
着実に資産を積み上げることで、将来的に大きな「キャピタルゲイン」を狙うことができます。
「インカムゲイン」狙いの方は、「毎月分配型投資信託」を選ぶことで定期的な分配金を獲得できます。
「投資信託」は「デイトレード」や「スイングトレード」のように、「一か八かの大儲け」を狙う手法ではありません。
医師の場合、月々のキャッシュフローは安定していると思いますから、ハイリスク・ハイリターンな投資よりも、「将来に向けた堅実な資産形成」が適しているのではないでしょうか。
投資先にはさまざまな種類があるので、未経験者の方はどの投資をすべきか迷ってしましますよね。
今回の記事では、医師におすすめ投資先として「投資信託」の魅力をお伝えしました。
「投資信託」であれば、運用会社に資産の運用を代行させつつ、少額から堅実な積立投資が可能です。
まさに忙しい医師にはピッタリの投資商品と言えるでしょう。
また、「投資信託」から投資を始め、慣れてきたら「株式投資」などにチャレンジするのもおすすめの方法です。
投資において「機会損失」は非常に勿体ない行為です。
本記事を参考に、機会を逃さず投資を始めてはどうでしょうか。
著者 広下 若葉
現役医師ライター。
麻酔科医として勤務する一方、ライターとして数々の作品を執筆。
麻酔科専門医の竹森が地方での深刻な麻酔科医不足を解消するために設立した一般社団法人です。
麻酔科医の重要性の啓蒙、麻酔科医の専門技術・知識の更新をサポート、
地域の医療水準向上への協力を理念に掲げ、質の高い麻酔科医を紹介し、総合的により安全かつ
円滑な手術室運営に貢献してきました。
2024年度から実施される医師の働き方改革に向けた取り組みもおこなっていきます。
クローズドな麻酔科医ネットワークとは別にオープンな医師紹介の需要にも応えるため、
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