2021.05.19
医師の投資

忙しい医師でもできる株式投資は?バリュー投資とグロース投資を解説

投資スタイル

株式投資にはさまざまな分類があります。

「国内株式vs外国株式」「現物取引vs信用取引」などが代表的ですが、「投資スタイル」も重要な切り口の一つです。

「投資スタイル」とは、投資をする上での基本的な考え方や手法のことです。

投資家それぞれに得意とする手法があるわけですが、代表的な手法としてよく比較されるのが、「バリュー投資」と「グロース投資」です。

いずれの投資スタイルも、正しい知識を身につけ実践すれば、堅実なリターンを期待できます。

しかし医師という職業を考えた場合、日中は仕事に忙殺され、帰宅後も資格の勉強や論文執筆など、ほかの職業よりも圧倒的に忙しいことと拝察します。

よって、「株価チャートとにらめっこ」するような投資スタイルは、医師に不向きといえるでしょう。

しかしバリュー投資とグロース投資は、銘柄選定に重きを置いた投資スタイルです。

デイトレードやスイングトレードのような頻繁な売買は、まったく必要ありません。

そのため、忙しい医師でも実践できる投資手法なのです。

今回の記事では、バリュー投資とグロース投資、それぞれの特徴についてお伝えします。

投資初心者の方でもわかるよう、専門用語を使わず解説しているので、どうぞ肩の力を抜いて読んでください。

お気に入りの投資スタイルを見つけて、みなさんも株式投資にチャレンジしましょう。

バリュー投資

バリュー投資は「割安な株(=バリュー株)に投資し、値上がりに期待する投資手法」のことです。

「割安」とは、本来の株価よりも安い価格で放置されている株をさします。

投資家たちが企業本来の価値に気づいていないと、株式の需要が供給を下回り、割安な株価が形成されるのです。

このような割安株を見つけ、買い付けし、株価が適正な価格に戻れば(上昇すれば)、その差額がまるまる利益になります。この投資スタイルがバリュー投資なのです。

バリュー投資の特徴

株価が比較的安定している

バリュー投資の対象は「ほとんどの投資家が価値に気付いていない」銘柄です。

投資家の注目が少ないと、当然出来高も少ないため、株価は安定した推移をする傾向があります。

株価が安定していれば、頻繁な売買は必要ありません。

そのため、銘柄選定さえ間違えなければ長期の保有が可能で、長期投資に向いた手法といえます。

銘柄によっては配当金や株主優待など、インカムゲインにも期待できます。

バリュー投資が「忙しい人に向いている」といわれるのは、株価が安定していることが最大の理由になります。

含み損のリスクが小さい

バリュー投資は、含み損のリスクが低いことも大きな特徴です。

含み損とは、買い付け時よりも株価が値下がったため、マイナス利益を抱えた状態をさします。

割安株の定義は「適正価格よりも株価が低い株式」です。

もともとの株価が本来よりも低いため、それ以上は下落しにくい特徴があります。

株価が下落しにくければ含み損も抱えにくく、比較的堅実な投資が可能になります。

割安株を目利きする力が必要

バリュー投資の成否を分けるのは、銘柄を目利きする力です。

当たり前かもしれませんが、本当に価値のある株式ならば多くの投資家に注目され、株価も自然と高くなります。

バリュー投資では、少数の投資家しか価値に気づいてない割安株を発掘する必要があります。

周囲を出し抜いて、オトクに株式を買い付けるためには、銘柄を目利きする力が必要なのです。

グロース投資

グロース投資

グロース投資は、将来的に高い成長を期待できる企業に投資する手法です。

バリュー株が「本来よりも低い評価を受けている株式」に投資するのに対し、グロース投資では「現在の株価が割高でも、もっと成長する可能性がある株式」に投資をします。

投資先にはベンチャー企業が多く含まれます。

代表的なグロース銘柄としては、「GAFA」と呼ばれる米国のIT関連企業が有名でしょう(GAFA;Google、Apple、Facebook、Amazonの4社のこと)。

このような企業は高い成長率が期待でき、投資家からの期待も高いのです。

そして、その期待に応えるような業績を出せれば、株価はぐんぐん成長していきます

グロース投資の特徴

大きな利益を手にできる

グロース投資の最大のメリットは、「大きな利益を手にできる」可能性があることです。

予想通りに企業が業績を伸ばせば、株価も大きく上昇します。

しかも、その上昇トレンドは長く継続する傾向があるため、銘柄によっては買い付け時の数倍で売却できることもあります。

一方で、グロース投資には常にリスクと隣り合わせです。

投資家からの期待が大きいということは、企業の業績が思ったように伸びなければ、株価は大きく下落するでしょう。

リターンの大きさとリスクの大きさは、常に表裏一体です。

これは投資の鉄則なので、覚えておきましょう。

インカムゲインに期待できない

グロース投資の対象は、そのほとんどが成長期の企業です。

成長中の企業には、事業拡大に伴う設備投資が必要です。

そのため、自社の利益を配当金や優待券という形で株主に還元することは少なく、かわりに事業拡大に資金を投入し、さらに業績を伸ばそうと試みます。

配当金や優待券を主目的とする投資は、それぞれ「高配当株投資」、「株主優待投資」と呼ばれます。

これらの投資対象は成熟企業が多く、グロース投資とは異なる投資です。

グロース投資は、株価の値上がりによるキャピタルゲインを狙う投資スタイルです。

インカムゲインにはほとんど期待できないので、ご注意ください。

まとめ

今回の記事では、医師でもできる株式投資として、バリュー投資とグロース投資をお伝えしました。

一概にどちらの投資スタイルが優れているとはいえません。

それぞれの投資スタイルの特徴と個人の性格や好みを考慮して、最適な投資スタイルを見つけましょう。

そのためにも「投資を始めよう!」と思ったら、まずは自身の投資目的や性格を明確化することをおすすめします。自己分析で目標が決まれば、おのずと投資スタイルも決まるでしょう。

自分に合った投資スタイルが見つけて、長く投資を楽しみましょう。


著者 広下 若葉

現役医師ライター。

麻酔科医として勤務する一方、ライターとして数々の作品を執筆。

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